何故、紙袋までが有料になるのか?

2020/08/21 - 乃万 暢敏 - ブログ記事

令和2年7月1日より、コンビニやスーパーマーケットの「レジ袋」が有料化された。

ことの発端は、経済産業省が業界団体に要請した「プラスチック製袋」の削減を求めたことによる。

以下、経済産業省のホームページから引用する。

「プラスチックは、非常に便利な素材です。成形しやすく、軽くて丈夫で密閉性も高いため、製品の軽量化や食品ロスの削減など、あらゆる分野で私たちの生活に貢献しています。一方で、廃棄物・資源制約、海洋プラスチックごみ問題、地球温暖化などの課題もあります。私たちは、プラスチックの過剰な使用を抑制し、賢く利用していく必要があります。

このような状況を踏まえ、令和2年7月1日より、全国でプラスチック製買物袋の有料化を行うこととなりました。これは、普段何気なくもらっているレジ袋を有料化することで、それが本当に必要かを考えていただき、私たちのライフスタイルを見直すきっかけとすることを目的としています。」

詳しくは、経済産業省ならびに環境省が発表した、こちらのPDFをご覧いただきたい。
プラスチック製買物袋有料化実施ガイドライン )

このガイドラインを精読してみると、「紙袋の有料化」に関しては決して強制ではなく「あらゆる容器包装の過剰な使用の抑制」を考えることを求めている。しかし、物事には決まり事(礼儀というもの)が付きものだろう。

b. プラスチック製か否か
プラスチックとは、高分子を必須成分として含み、加工時に流動性を利用して賦形、製品化する材料とする。他の素材と複合されている場合でも、主たる素材がプラスチックであればプラスチック製品とみなされる。ここで「主たる」とは、素材の構成について、重量比で最も大きな比率を占めていることを指す。
なお、今般の有料化の対象はあくまでもプラスチック製買物袋であるが、代わりに紙袋等の代替素材による容器包装の使用量が極端に増加することは、あらゆる容器包装の過剰な使用の抑制という観点から望ましくない。事業者はこの基本的姿勢を念頭に、引き続き容器包装の使用の合理化に努めるものとする。

先日、自由が丘の「モンブラン」に立ち寄り、お遣い物にするためリーフパイを購入した。カードで購入したため、あまり気にしなかったが、あとでレシートをよく見たら、「手提げ袋20円」との記載があって驚いた。

私の文化では、「お遣い物にしてください。」と店頭でお願いすれば、紙袋の中に小分け用の紙袋も付けてくれていた。スーパーやコンビニのプラスチック袋の有料化は良い施策とも思えないが、百歩譲ってプラスチックの廃棄物を減らそうという意図は分からないでもない。しかし、「紙袋」まで有料にするとは思わなかった。ある程度の門構えのある店ならば、こうした文化(プロトコール)を無視するとは思えないのだが…

別に紙袋が有料になったから文句を言っているわけではない。レシートにわざわざ記入する意味が解らない。商品を値上げすればいいのでは?と思うのである。

今度は、高島屋、三越で試してみよう。もしそうした老舗が紙袋まで有料化するのであれば、以後は当家の家紋入りの風呂敷を持参して、「これに包んでね」とお願いすることにする。