マスコミの皆さん、皇族の人数を間違えていませんか?

2021/12/17 - 乃万 暢敏 - ブログ記事

先日、小室圭さんと元秋篠宮眞子内親王殿下のご結婚に関することを調べていると、どうも奇妙な文章に遭遇した。

NEWSポストセブンの「眞子さん“個人の意志”を尊重した結婚 今後の皇室全体に及ぼす影響」(2021/11/01 16:05)という記事の文章だ。

将来の皇室の展望を考えると、お二人のご結婚は、今後大きな問題になるかもしれない。「将来の皇室の展望」は私にとってのライフワークになるだろう。その意味で、お二人のご結婚の資料を検討しておく必要がある。ただ、小室家に関する問題や宮中行事の有無には、あまり関心がない。しかしながら、「朝見の儀」が執り行われなかった事は極めて問題であり、先例を重んじる皇室としては一大事であろう。

皇室が長きにわたって存続し、万世一系の流れを堅持しているのは、やはり「宮中儀式」の伝承にあると私は思う。「納采の儀」が執り行われなかったのは、皇嗣殿下の「国民の慶び」を得ることが出来ない、というお気持ちが強く有ったのであろう。

さて話を元に戻すが、件の記事に「10月26日の結婚会見で、眞子さんは真っ直ぐ前を見つめてこう話した。」宮内庁担当記者が語る。「日本国民の象徴としての皇族にあって、『変わらずに応援してくださった方』と限定して感謝を述べた眞子さんの言葉からは、“個人”としての強い意思が感じられました」

問題の個所は「日本国民の象徴としての皇族」という一文だ。眞子さまの皇籍離脱により、現在の皇族は17人となった、とある。

「皇族」の定義は「天皇の一族。天皇を除き皇胤の男子およびその配偶者並びに皇胤の女子をいう。皇后・太皇太后・皇太后・親王(皇太子・皇太孫を含む)・親王妃・内親王・王・王妃・女王の総称。「広辞苑 第四班より抜粋」

皇族の長は天皇であるが、皇族の人数には含まないのが通例である。したがって、現時点での皇族の数は16人のはずである。天皇+皇族15名で構成されるのが、皇室である。

この点も驚いたが、私が最も驚いたのは、「日本国民の象徴としての皇族」という表現だ。日本国憲法では、第一章に天皇の地位とその権能を記している。

第一章 天皇
第一条【天皇の地位・国民主権】
天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。

この第一条には、「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴」であると規定している。

賢明な皆さんには私の疑問が既にお分かりであろう。日本国の象徴は「天皇」ただお一人なのである。「皇族」は天皇をお支えする存在で、決して国民の象徴ではない。どこからこのような発想が生まれるのか?

別に意地悪で上げ足を取っているわけではない。「ポストセブン」という知名度の高いメディアだからこそ、指摘をしているのだ。

最近、気になっていることがある。どうも学校教育の中で正しく「天皇制」を教えていないような気がする。ここはまた別稿で述べてみようと思っている。